第1話

なんだただの変態か


あるむし暑い日のこと。 1



だれだよこんな日に。
こう言う暑い日に来客があると少なからず舌打ちでもしながら戸口に向かう人間は少なくないはずだ。 俺もその一人である。
だからちょっと俺目がつかれてるんだと思う。








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疲れている。
俺は疲れている。


じゃなきゃあんなアロハ着たおっさんなんて見えるはずがない。
きっと俺は疲れていて、きっと今目の前にいる人はもっとこう…フランクなおじさんなだけなんだ。きっとそうだ。 でもどれだけ見てもこのおっさんは、保険を勧めにきた素敵なおじさんにも新聞を勧めにきたさわやかなお兄さんには見えない。だとしたら

俺の目はおかしくないのか。

そういう人には窓のない病院にお世話になられたほうがよろしいかと。


何?こいつ
日本愛してる?
こいつ……真面目に危ないだろう。よしお引き取り願おう。
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なんだよこいつキメェ…うわなんか魚のにおいがする
要は生臭い。チクショウ玄関変なにおいついたらどうしてくれんだこの変質者が。









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